The Lodgerのデビューアルバム"Grown-Ups"のリリースは2006年。最近のバンドだと思ってたけど17年も前なのね。思えばこの頃は一応現役のバンドの音とかも聴いていた記憶がある。ちょうどこの頃テムズなんとかっていうリズムに特徴があるかっちょいいバンド達のムーブメントがあったようななかったような…。
現役のバンドにはもうほとんど興味がなくなっていた自分もリアルタイムでこのThe Lodgerの1stアルバムはよく聴いたもんです。インディー・ギター・バンドであり、高性能な作曲能力、マッチョな声ではなく、どちらかというとひ弱なナイーブな感じのボーカル。それだけなら単なるナイスバンドなんだが、この1stには何かこう、焦燥感というか焦りと言うかもどかしさというか、そんなものを感じたのですよ。本当はどうなのかはわかんないけど。その思いをスピードに乗った楽曲に乗せるもんだからそりゃハマりますよと言う話で。
シングルにもなった"Let Her Go"。聴いて下さいよ。この何かに急かされているような雰囲気。きっと彼らは急いでいたんですよ。何に急いでいたのか、トイレに行きたかったのかお家に早く帰りたかったのかは知らないけど。
上の2曲はいずれも1stアルバム収録。いやあギターポップですねえ。そして素晴らしい曲ですねえ。そして、なんだか焦燥感や切羽詰まってる感じが伝わってきますねえ。若者特有なんですかねえ。僕はもうおじさんだからこの感じが何なのかわからないし、うまく伝える事もできないですよ。
なお、1stアルバムまではシンガーのお兄さんに、ベースとドラムは女の子だったが、この時期に相次いで脱退してメンズ2人が加入した様子。そして、以降アルバムを何枚か発表しているけど、ポップではあるもののなんだか上記の焦燥感というか切羽詰まった感じがなくなり、ひたすら楽しいインディー・ギターバンド然とした音になってしまい(なってしまい…という言い方が正しいのかどうかは別として)、それと共に僕の興味も薄れていってしまいましたとさ。
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