The Tempest

さて、今回はThe Tempestについて語ってみたいと思います。たぶん真贋混ざった情報だと思いますので、どれが正しくてどれが間違っているのかは各自の判断でお願いしますね。以下、僕が知っている情報です。

まず、日本では早いうちから知られていました。少なくても20年くらい前にはファンの間で知られていたと思います。85年から86年の間に"Always The Same","Lazy Sunday","Didn't We Have A Nice Time?","Bluebelle"の4枚のシングルをリリースしました。特に"Didn't We～”はスクイーズのグレン・ティルブルックがプロデュース、バイオリンをボビー・バレンチノが担当してたこともあり一番の代表曲といっても過言ではないと思います。他のシングルもいい感じでクオリティが高くどれを買っても損した！と思うことはないと思います。

その内、彼らにはアルバムがあるんじゃなかろうか？という噂がまことしやかに流れ始め、なんだかんだあった挙句にアルバムが存在するということが判明しました。たとえば2016年現在でも存在の有無が時折流れるTwo Peopleのアルバム、"Naked"に比べるとバシッと判明されたケースかと思われます。めでたしめでたし。国内海外で話を聞いてみるとどうやらプレス工場から少数が流出したものであり、リリース自体はされなかったんじゃないか？ということで基本、未発表アルバムということらしい、と。内容は10曲入りでDiscogsにも曲名の記載があるんですがほとんど半分の曲がシングル曲で残りがアルバム用の曲ということになります。これらのシングル以外の曲もシングルと同系統の曲で占められていてこれ持ってりゃシングル買う必要ないじゃん、というような1枚です。

このアルバムはネオアコファン垂涎の1枚ですがいったん市場に出れば軽く5～6万はいきますのでネオアコビギナーにはなかなか、というか現実的ではない値段になっています。まあ一時期のThe Suede Crocodilesの7"とかThe JaywalkersのMini-LPとかCypress,Mine!のLPなんかと同じレベルですね、価格的に。しかし、面白いことに20年以上前の段階ですでに日本人がこのアルバムを持っていたらしく、mp3で全曲が水面下で出回っていました。CDRの交換などで録音レベルが異なる同じ曲が2～3つくらいあったので、アルバムを持ってる人ないしは別の所から流出した音源が当時複数あったことは間違いないと思います。まあ、冷静に考えればmp3で出回っているわけなのでオリジナルのLPを5～6万出して買う必要はないといえばないんですが、そこはロマン、わかっちゃいるけど買える機会があれば欲しいですよね。僕の意見に賛成だったらそこのアナタも立派な病気であります。笑　ちなみにEpisode Fourに関しても同じようにmp3はあるけどもしも現物が売ってればほしいです。

その後、元メンバーがやってたブログを見ると、彼が持ってたアルバムはほとんど日本人の売ったとあったのでやっぱりそこそこな数のLPは日本にやってきてたんだと知ったり(ただ、どのくらいの枚数かはわかりません)、所属レーベルのMagnet Recordsは倉庫が火事だかなんだかで燃えてしまったのでその時にアルバムのマスターも焼失したという話を聞いたり、別の元メンバーさんからはアルバムのリリースに先だったカセットアルバムの存在を教えてもらったり(LPとは若干曲が違っています。)、若干の未発表曲を聴かせてもらったりしました。"Didn't We～"はPVがあるんですが、これは瞬間youtubeにアップしてたらしいんですが、別の元メンバーがマジギレして即刻削除しろ！と言われたので削除したとのことです。その激怒した元メンバーとはシンガーのマイク・シェーリン(シーリンかも)さんですが、今は名前を変えているとかなんとか。まあバンドなのにLPのジャケやシングルのジャケに単独アップで載っているあたり、バンド内では絶対的なリーダーだったのでしょう、色んな人に聞く限り、このリーダーが再発やバンドのことについて語るのを拒絶している様子なので、この辺の話題が発展していかないんじゃないかなと考えています。LP、カセット、未発表、PVとすべていい内容なのでもったいない。いつかリーダーの気が変わってすべてがオープンになるといいなと思います。