Translate

2015年10月28日水曜日

ヤ〇オク

※時間をかけてだらだらと書いていきます。

以下、言うまでもなくこの記事は個人の主観でくっちゃべっているのでその辺りについて文句垂れられてもポックン知りましぇん。

家に帰る。PCを立ち上げる。ヤホーのトップページを開く。そしてヤフオクボタンを押す。検索ワードに「ネ・オ・ア・コ」と入力する…そしてその後に展開される数々の魅力的なレコード/CDに僕らはもう長い間魅了されっぱなしさ。個人的にはココはeBAYやDiscogs,Musicstackにも負けず劣らずな素晴らしいマーケットだと思っています。インターネットで世界中のレコ屋を訪問し、問い合わせをし、冷たくあしらわれたりして、疲れ果ててヤフオクに戻ってきてなんとなく検索をかけたらしれっと売っていました…そんなこと、あるでしょう? 灯台下暗しというか入門編から応用編、果てはマニアック編までまんべんなく、しかもいつでも売っているというマーケットはそうはありません。しかも日本語が通じる! 銀行振り込みOK!! 場合によっちゃ代引きOK!!! 素晴らしいとしか言いようがありません。

しかしだ、ココはアルファであり、オメガであるわけだが決してパラダイスというわけではないのです。ココは魑魅魍魎が跋扈するオソロシイ世界でもあるのです。ちょっと調子こいた小僧が足を踏み入れようものならお金を根こそぎとられる歌舞伎町のボッタクリバーみたいな所なのです。誰でも手軽にアクセスできるけど素人/ビギナーには優しくない、そんなビターな場所なのです実は。

では順を追って見てみよう。「ネオアコ」で検索ワードを入れてるのにも関わらずどう考えてもネオアコじゃないバンドのCDなどが出てきます。あの手この手でだまそうとしているわけですが、おおまかに言うと、①関連がないのに検索ワードにネオアコといれてるパターンと、②悪質極まりないのは確信犯的かどうかはわからないけど明らかに音と関係がないのにネオアコと銘打ってるパターンに分けられるかと思います。

①の方はパンクやパワーポップのCDを出品する際になぜか検索ワードに「ネオアコ」もくっつけるがゆえに起こる事件です。よけいなことすんなや!ですね。どう考えても違うじゃんと思うんですが、ビギナーはへぇこれもそうなのか、押さえておかないと、と思うかもしれません。いわゆるカモというやつです。だまされないようにしましょう。

②はもはや犯罪と言わざるをえません。だってUSOですから。これもビギナーにあわよくば売りつけようとする警視庁24時で放映されてもおかしくはない事件です。きっと出品者はうんこみたいな人間なのでしょうね。

これに伴う話題で「サバービア」、「オルガンバー」、「パンク天国」、「クボタ」などの検索ワードが「ネオアコ」と並行してありますがもしもビギナーの人がこれを読んでたとしたらぜひ言いたい。何十年とネオアコ聴いてるけどオレもちいともワカンネ。ディスク選びに際してはこれらのワードは検討の価値は3秒もないと思います。哀れな子羊たちよ、恐れることはない。スルーする勇気を。貯金が1000万なければ買うまでもないと僕は思う。問題なし。

次にいわゆる「ネオアコ本掲載!」ってやつ。最近は見なくなったけどずいぶん昔にネオアコのディスクガイドみたいな本が出版されてですね、そこに掲載されてくらいの名盤だからぜひ!という理屈です。…まぁね、さすがに出版から長い時間が経つので、「ネオアコ本掲載!」とか言われてもピンとこないわけですよ。なんせそんな本なんて知らないわけだから。ちなみにこの本、重刷後は知らないけど、初版は本の体裁をまったくなしてない粗悪な出来でしてね、ライターの方は頑張ったのに、出版社が台無しにしてしまった典型的な本だと思っています。本ていうかうんこでしたねアレは。
目を輝かせてページをめくってそこが誤植だらけだったらピュアな少年も心に茨のトゲでも持ってしまうでしょう。ひとくちメモとしてネオアコ本出版直後のヤフオクには「ネオアコ本非掲載!」として出品してたツワモノもいました。それがまかりとおるんなら北島三郎だってネオアコ本非掲載じゃ、と当時は思ったものです。

次は自作自演。出品者のIDは今でも覚えてるけど、出品者が出品する。そこにある人が入札する。すると別IDを持つ出品者が高い値段を入札して値段を吊り上げる。そして最初に入札した人がさらに入札する…ってやつ。いるんだよそういうクソみてーなヤツがネオアコ界隈には。笑 最近は見かけないけれどこれもヤフオク利用者は注意してくださいね。奴らはきっと静かに獲物を待っている…はず。

この系統でさらに言えば出品者。出品者が一般人に場合はまぁいいとして問題は業者の場合。業者と言ってもピンキリなので一概には言えませんが、極悪悪徳業者はどうにも売れないわけのわからないレコードを「隠れた名盤!」とか「Playing At Trainsみたいな音」と有名なバンドに似ているといって売りつけています。たいていUSOです。自分が仕入れて売れなかったから在庫処分を行っているのです。よくよく考えればドイヒーな話です。なにしろちいとも音が似ていなくても出品者は似ている!と思えばそれでOKなわけですから。その考えは正しいっちゃ正しいけど倫理的にはNGですよね。

ちょっと変わって今度は傾向。最近でいうならLove ParadeやDubious Brothersなんかの出品が多くなった気がしませんか?。あれ?と思った方もいるかも知れませんが最近これらのバンドの編集盤がリリースされたのです。そう、CD化や再発した場合、デッドストックがどこかで発見された場合などは今まで持っていた人が結構手放す傾向があります。慣れてくると出品されてる中からあっれーと思えるようになり、その情報を調べると実は再発が決定していた、ということが多々あります。見つけたんで超ラッキー!と思って高値で入札するのはちょっと待って!(たいていバカ高い値段で出品されてるから) よーくネットで調査してみよう。CD化される、再発される、デッドストックが見つかったので値崩れする前にその情報を知らないヤツに高く売りぬけようとするネオアコ仕手筋の餌食にならないようにしましょう。

今度は傾向というかナゾ系。The Border Boysの"Tribute"の12"はいつでもどこでもほぼ10000円固定でリスト上にある件。海外国内ともに実勢価格は4000~5000円くらいなはずなのですが、なぜかいつでもどこでも誰でもほぼ10000円固定。出品者が複数なのか単独なのかは調べてないのでわかりませんがアレって売る気はないんだろうなと勝手にナットクしています。でもそうなると売れないのわかってるのになんで出品してるんだろうか?…と。

こういうのもあります。CD売ってる風だけど実はCDRだったりとか。もちろん表記ナシ。CDだったらいいけどCDRだったら10年くらいしたら聴けなくなるからね! みんな気をつけて。Bootlegは難しい。さりげなく普通に売られてるけど「オイオイそれ正規リリースじゃないやん!」と思うことしばしば。通称プライベートリリース。なぜ難しいかというとブートでもCDがあったりCDRだったり、ヘタすりゃオフィシャルに負けない内容のものもあったりするから…。たいていはKUSOみたいなもんですけどね。有名どころではThe Larksは正規の12"以外はすべてブートだとメンバー自身が言ってます。

せっかくなんで続けましょう。「名盤」とか「希少盤」の文言。一体どこの誰がいつ名盤と認定したのかまったくわからないし、希少盤てのも何も元にそう言ってるのか…? プレスが200枚だったら希少になるのか? LPのプレスが200枚でCDが数千枚だったらどうとらえるのか? 80年代には数千枚のプレスでそこから30年後の今は見かけないから希少なのか?…と考え始めるとキリがありません。「クラブヒット!」てのもわからんね。どっかのクラブの何かのイベントで回してたまたま受ければそれはクラブヒットになるのか、それとも人知れず全日本クラブチャートなるものがあるのか…まあどんなに控えめに見てもいい加減な文言だよね。

レア?君はそのレコードがレアだったら内容は関係なく欲しいのですか?その言葉は商品の宣伝には不向きだとむかしっから思ってるんですがねえ。「レアだから欲しい」んじゃなく、「欲しいレコードがレアだから」僕は買っているつもりです。つまり少なくても僕にはその言葉には購買意欲がかきたてられません。そもそもレアって言ってたって実際にはレアでもなんでもなかったりするのもそう銘打たれてる場合もあるので。信じられるのは己の知識のみ。あといくつかのネオアコサイトのみ。

あと、値段はわりと日本独自。海外では評価がないに等しいけど、ココでは万越えするものもあれば、逆に海外では万越えするけれどもココでは数百円とか…。思うにヤフオクって日本語オンリーなわけだから海外の影響(良いものも悪いものも)を受けていないからなんでしょうねえ。

こんなカンジですかね。つまるところ自分の中でネオアコ/ギターポップとはこういうものだ、という物差しを持っていなければ餌食になってしまいかねない、ということです。ただ、逆に言えばこういうトラップを乗り越えることができたとすれば、先に述べたようにそこはパラダイスになるわけですよ。どこのジャンル、どこの業界でもそうなんだろうけどクソみたいなクズがいるせいでイマイチポピュラーになりえないのかなあなんて思ってます。

というわけでヤフオクフォーエバー!でしめとさせていただきたいと思います。

くどくど書いてきましたけど、結論としてはヤフオクが日本語オンリー、数々のトラップ・悪徳出品者などがいるけれどもそれらを差し引いてもネオアコに興味のある人には魅力的なマーケットだと思いますし、何よりもこのペリー来航前の黒船的状況がいまだに維持されていることがこの市場をそのままに保っているのではと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿