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2015年8月18日火曜日

The Chemistry Set


The Chemistry Set。結構同名異バンドがごちゃごちゃいますが今回はいわゆるネオサイケなThe Chemistry Set。そう、なんだか70年代チックなヒッピーテイストでフラワーでペイズリーなアートワークを持つ方の人たちです。活動時期は例によって80年代後半から現在まで鋭意活動中のなかなかキャリアの長い人たちです。リリースも何十枚も出してるんですが、いわゆる"The Candleburns"の12"が日本ではしられているかな?という認知度でしょう。

彼らの一番最初のリリースはAcid Tapesという知る人ぞ知るカルトなカセットレーベルからのカセットアルバムがたぶん最初だと思うんですが、それが上の画像。誰が買うんだよ!と言いたくなるようなセンスですが、このカセットアルバムがなかなかの出来でしてね、例えるならば「初期のプライマル・スクリーム」と「スプリングフィールズ」と「ロドニー・アレン」を全部足してそれを3で割ってちょっと水で薄めたような感じの音です。笑 60'sバンドで言い換えるとバーズとかバッファロー・スプリングフィールドみたいな。要はフォークロックなテイストのネオアコとも言えるような音でして、そこにフラワーなテイストや本来の資質であるサイケ風味がちょっぴり味付けされているというか…。デビュー作ということもあり、サイケ色が強くなくて、おそらくお金もあんまりなかったのでしょう、凝ったアレンジとかもしなかったせいで結果としてはしあわせネオアコな音になってしまった、というある意味奇跡的なカセットなのでしょう。いわゆるビート感はなく、ヘタすりゃロドニーアレンのあのアルバムのように同じような曲調になりがちですが、アレよりかはリズムもはっきりしててきっちりとしたドラムビートのある曲もある、ギターの音を聴いてるとなんとなくプライマルの1stのギターを思い出させるような違うような…。コーラスワークはふんだんに使われていてちょっとドリーミーなムードもあったりします。褒め過ぎかな? でも必殺の1曲というものはなく、ハッピーなムードで最初から最後まで行ってしまうのと、やや単調に聴こえる曲達、つまりメリー&ハリーがちょっと足りないのかな? と思わせる点がさっき例えで出したバンドの平均をちょっと水で薄める、という例えにつながってくるわけです。

ちなみにこのアルバムの後に、正式な1st LPがあるのですが、彼らはそれを良しとせずにお蔵入りにしています。その未発表アルバムはネットで探せばDLできるのですがこのカセット時と基本は音は同じ系統なのですが若干サイケ色が強まっています。この未発表LPもほのぼのネオアコとして聴くにはサイコウなので必聴です。

その後の活動というのはネットで検索すれば結構出てくるのでセルフサービスでお願いします。あ、言い忘れましたがこのカセットアルバムの音質は悪かったです。

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