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2014年10月24日金曜日

V.A/Wheels Go Round


日本発の名作コンピCD。レーベルはTrumpet Trumpet Recordsからなんですが、このレーベルはEscalator recordsの前身なんだそうです。リリースはたぶん90年代の前半だと思うんですよね。これを初めて見た時のことはいまでも覚えてます。当時は新宿のディスクウニオンに足しげく通っていてそこで中古CDを物色していた時に見つけたCDでした。その時は収録バンドよりもまずこのジャケに惹かれました。ギターポップ好きならばそのままレジに直行しなければならない直球かつストライクなカラフルなイラスト。そのままレジに持って行った思い出があります。しかも600円ほどだった気がします。新宿のウニオンは当時はBodinesのCDも1000円で売ってたという時々ポカをやる愛すべきお店でした。今でもそうなのかな?

さて、家に帰って収録バンドを見てみたのですが、当時は何も知らなかったので色々と驚いた記憶があります。僕はここで初めてAcid House Kingsの名前を見のですが、「Acidって酸のことだろ。バンド名に酸って入ってるのかよ?」と思ったりとかWhite Townの曲名に赤面してみたりとかドイツ語バンドには慣れてなかったのでDie 5 Freundeって…なんだ?と思ってみたり…。

ブックレットにはジャケ同様のイラストでハンカチでのパラシュートの作り方があったんですが、まぁ実生活には何の役にも立ちはしないんですが、とても可愛らしいテイストなんですよね。内容の方なんですが、これは後になってからわかったんですが実はスウェーデン、ドイツ、日本、オーストラリア、スペイン、アメリカのバンドを集めた何気にオールスターなラインナップなんですよね。しかも無名時代のバンドもいたりするわけで、このコンピをコンパイルした人って相当スゴイと思ったものです。なぜか? だって無名時代の世界中のバンドからジャケ写のコンセプトにマッチするバンドを見つけてきて、エクスクルーシブな音源を収録してCDを作り上げたんですから!しかもまだネットが発達してない時代にですよ。後になって色んなことを知れば知るほどこのコンピって実はすごいんだなぁと実感しました。

White Townはいわずとしれたアンダーグラウンドネオアコの異端児。インド系のアメリカ人だっけか?その後"Your Woman"で世界的大ヒットを飛ばします。いまでも元気に現役で活動中。ネオアコにちょびっとエレクトロニックな音を混ぜた音は今も昔も変わりません。あちこちからシングルやらアルバムやらを出してるんで音源コンプリートは相当難しいと思います。

Acid House Kingsはこれまたスウェーデンのギターポップの中心地。彼らの名作1stの"Pop,Look & Listen!"が92年リリースでこの収録曲はおフランスからリリースされたCornflakes ZooとAlienorの共同リリースのThe Bartlebeesとのスプリット7"に収録されています。なお、この7"は緑とブルーを見た目に爽やかななぜかギリシャちっくなデザインのジャケとなっています。線の細いボーカルと透明感あふれるサウンドはまさにスウェディッシュギターポップの鑑なのであります。ちなみにドイツのMarsh-Marigoldから出てた"Play Pop! EP"も必聴だよっ!

Die Fünf FreundeはドイツのMarsh-Marigoldの代表的なバンド。のちのSuperpunkです。彼らの音の特徴はがガチャガチャしたおもちゃ箱のようなギターポップであり、なるほど、パンキッシュな部分もこの時代からも感じ取れます。収録曲の"Make My Day"は彼らの1stフルアルバムの"Inspektor, Inspektor!"にも収録されてる曲です。彼らのリリースは基本すべてドイツ語で歌われています。7"やらスプリット7"、CDとかCDEPとかのリリースがありますがどれも同じ路線でなおかつギターポップとしては最高級品な部類かと。ドイツ語がOKなら見つけたらぜひ買ってみましょう。昔は高かったけど今は安いし、簡単に見つかるしね。

Budgie Jacketは日本のバンドなんだけどよく知らないのでちょっとコメントのしようがないです。すみません。

The RileysはこのほどあのアメリカのクソレーベルであるくそクラウドベリーからCDが出てましたが、Blueboy、Feverfew関連なバンドですね。Elefantか今は亡きA Turntable Friendから出してほしかった。あんなゴミみたいなレーベルじゃなくて。男女の掛け合いが美しくもあるとっても素敵なギターポップになっています。このバンドはリリースが単独の7"が1枚、CDが1枚、あとはスプリットでの7"のリリースが少なくても3枚あって、コンピカセットとかにも結構出没してますので全体像をつかむのは難しそうです。

The Loveliesはスペインのバンドだと思ってたけど、今見てみたらElefantからアルバムをリリースしてたから僕が勝手に思い込んでしまったのかも知れません。実際のところはわかりません。よく考えてみたらドイツのMeller Welle Produkteとかからも7"を出してましたね。

Red Sleeping Beautyはスウェーデンのガールズギターポップバンド。ここ日本でも人気ありましたね。収録曲の"Hey!"は彼女たちの曲の中でも一番のお気に入りなんですが、この曲ってベストCDとかシングルCDとかに収録されてますかね? 結構調べてみたけどどこにも収録されてないっぽいんですよね~。われわれじゃぱにーずが考えるスウェディッシュポップとは?という問いもドンピシャな答えのようなこの曲は今でもお気に入りです。

They Go Boom!!もその手のファンの間では有名なユニット。White Townよりもピコピコ度高めな高性能エレポップユニット。ここの収録曲の"Awake"もどうも他のリリースには収録されてないんですよね。もちろん幻の3rdアルバムにも。

The Pearly Gatecrashersはオーストラリアのポップバンド。何気にex:Wholeworldだったりします。女性ボーカルをメインにしたそのサウンドは何気にもっとアピールしてもヨカッタと思うんですがイマイチブレイクしきれなかったような印象があります。ちなみにメインパーソンはBlandvilleとして現在も現役で活動中。

Dida Dida Dooはすみません、彼らのことも全然知りません…。

と、まあ買った当初もお気に入りのコンピCDだったけど、知れば知るほどコンピ作成者の先見の明とサブカルとしてのネオアコの完成度の高さに敬服せずにはいられない一品なのであります。いつでもどこでもお安く売られてるのでぜひ! ついでにこのコンピ、80'sバンドの面々には現在でもかなり好評です(内容+アートワークのクオリティの高さで)。

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