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2014年6月10日火曜日

音の広げ方講座

ブログのアクセス解析を見てると意外にもレビューじゃなく思いつききわまりない農業ネオアコやらのよみもの系の記事が根強いアクセスを頂いてるのでここは調子に乗ってよみもの系の記事を書いてみようと思います。いつものように独断と偏見に満ち溢れていますので言ってることに何の責任も持てないのは毎度のことということで。

テーマは『音の広げ方』です。今は2014年なので、今から語る方法論は90年代に僕がやってたことなので現代では通用しないということと、現代ではもっと効果的な手法があるということは覚えておいてください。まずはいわゆる『レーベル買い』。当時の数少ない情報源(雑誌とかテレビ)からイイかんじのバンドがいたら、そのバンドが所属してるレーベルのレコードを見つけたらとりあえず片っ端から買ってみる。いいとか悪いとかカンケーないんすよ、とりあえず買ってみる。そして「やったね!」とか「クソだ!」と一喜一憂をします。サラレーベルとかクリエイションとかエルとか、今ではおなじみなレーベルも一昔前はそうじゃなくって新興レーベルの一つにすぎなかったのです。だからネオアコ巨匠は同じレーベルのレコードをやたらと持ってる、そんなことを思ったネオアコビギナーの方もいるのではないでしょうか? 

次は『人脈買い』。あるバンドのシンガーAさんがいたとします。そしてそのバンドの曲が気に入ったとします。そして調べてみるとそのAさんは以前別のバンドを組んでいたとな! おっしゃ、ならそのバンドも探してみるべ!…という具合です。たいていはそもそも何らかの理由で陽の目を見たから自分の耳に留まったわけであって、それ以前や以後のバンドも素晴らしいということはあんまりないものです。結果、ほとんどガックシくるもんなんですが、ごくまれにどこの誰といつ組んでも繰り出すサウンドはいつでも最高級!という天才肌がいるからオソロシイ。芋づる式、という言葉を連想してもらえればオッケーです。そうやってどんどんと芋ほりを続けていくわけです。

そして『ジャケ買い』。ここはアナタのセンスが試されます。なにしろ何の情報もない中でイキナリ買ってみるわけですから。おそらくジャケの柄がモノクロ、キッズ、イラスト、2色刷りetcの要素がアナタの判断基準になることでしょう。そしてかなりの高確率で「やっぱやめときゃヨカッタ…。」と後悔することになるでしょう。当たり前です。だってただのギャンブルですから。何の保証もない。だがしかし 、ここでもごくまれにお宝にヒットすることがあるからやめられない。麻薬みたいなものですね。きっとワンピースを見つけた時のルフィも同じような気持ちになることでしょう。ただ冷静になってみればこれらの要素がいいんじゃね?と僕らが思うのにはちゃんとわけがあって、やっぱりそういう柄のジャケにいいものが多いのも事実、ということなのです。だから「過去の栄光よ再び!」と思ってみんなチャレンジしては撃墜されていく…そういう世界です。だが注意、上のジャケ買い判断の基準はおおむね正しいのですが、時にはネオアコからはおよそかけ離れたようなジャケのくせして中身は超ギターポップな場合があります。この辺りはもう経験というか匠の技ですよね。レベル99です。

今まで語ってきたのは何らかの手がかりを元に音を広げていこうぜという試みですが、ごくまれにこういうのとは全く別の観点から素晴らしいレコードが発見されることもあります。たとえばNomad PopとかWord Associationとかあのあたりのバンドは日本ではいったい誰がいつ、紹介したのか僕は今でもわかりません。上の、ジャケもレーベルも人脈も当てはまらないのに、気が付けばカルトな名盤になっているわけです。ジャケみても購買意欲は全然わかないしね。これはネオアコ七不思議のひとつです。

で、次が『時代買い』。われわれネオアコハンターは基本、87年をゴールデンイヤーとして86年~91年頃がメインターゲットなわけです(オレだけか?)。なぜかというと長くなるので端的に言えば、一番盛んだったから、です。ですのでこの時期の音源をずっと聴いてると他の年代の音にどうしても興味が持てなくなってきます(オレだけか?)。このゴールデンイヤー以外であああのバンドよかったなぁと思ってすぐに思い浮かぶのはThe Dentistsの1st(85年)、Girls At Our Best!のLP(81年)、Dolly MixtureのLP(83年)くらいです。「他にもあるだろ!」という声が聞こえてきそうですが残念ながら受け付けはしません。つまりゴールデンイヤーが最高なのだとこりかたまっているわけなのです。みんなはこんな考えは持たないでくださいね。ナイス音源を固定観念で逃がしてしまうことになりますから。

あとは、クエスチョナー。つまり『質問者』です。なんのことはない。聞きまくるのです。とにかく。eBAYで落札した時のやり取りの中。Discogs,Musicstack,Gemmなんかのやり取りの中で"By The Way~"とか言って質問を始めるのです。まだあるぞ、古くはMyspace,最近ではSoundcloud,Bandcamp,Youtubeなんかのメッセージコーナーから聞くんですよ、躊躇なく。そうやって各方面から情報を集めるのです。無視されたらハイ次、という風に悩んでる時間はないんでチャッチャと進みましょう。時に罵声を浴びせられることもありますが(ただ質問しただけなのに)、そんな時はその場の気分によって対応しましょう。へこんでるヒマはないのです。

そしてSNSですね、最近はコレが一番デカイ。ここに登録されてるバンドページはたいていOBとか近しい人がやってるので当然情報は集まる。そう、これでアナタもライヴァルに一歩リードだっ! それに目指すバンドメンバーの名前さえわかればそこから検索していって本人に辿り着くことも全然可能です。運が良ければレコードとかmp3を持っているかもしれません。ただ、どんな場合にでも言えることですが礼儀を忘れてはいけません。時々設置されている反日的な人以外はみな気さくに対応してくれるので常識の範囲内でのやり取りを心掛けましょう。アナタの行動がニッポンのイメージ全体に影響するかもしれませんよ(これは結構まじです。)

そして総合的にインターネッツ、くどくど語ってきたこれらの内容と組み合わせればアナタもほとんどムテキングな領域に達することができるでしょう。一昔前まではこれが雑誌やテレビだったわけですが、ネットが隆盛になった今、音を広げるためのメディアとしては一番重要かつお手軽です。ぶっちゃけ現代はほとんどの道は誰かが通った跡があるわけなので、後に続く人はその痕跡を追って、おいしいエキス(=extract)だけをもらってより効率的にグッドサウンドを追いかけてほしいものです。それにいまだに前人未到な道も何本も残されているので(例、The TempestのLP、Two PeopleのLP、Playing At TrainsのGo!じゃないカセットアルバムetc etc)、それにチャレンジするのもいいだろう。というかこれらのなぞをぜひ解いてほしいす!

最後にこうやってネットの中で世界中を駆けずり回って、どこにも探してるレコードが見つかんねーよ!とふてくされてなんとなくヤフオクってみるとしれっと売ってることが結構あります。ほんとあります。よくよく考えれば日本の市場には基本は外国のバイヤーは入ってこないからある意味ネオアコのガラパゴスなのかもしれませんね、携帯電話市場がそうだったように。

以上です。ご不明な点等ありましたら自己解決でお願いいたします。

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