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2020年3月10日火曜日

Pale Saints


つい先日、Pale Saintsの1stアルバムである"The Comforts Of Madness"がリリース30周年記念ということで大量のデモをボーナストラックとしてリマスター版がリリースされたわけですよ。すげーな。30年か…。てことで画像とかを探してみたんだけどウソだろ?的なことに今現在バンドの写真というものはネット上には10枚あるかないかな状態だった。アンド、しっかりした日本語のアルバムレビューとかも見つけられなかった。いやあ時のたつのは早いものです。

そもそも初期のプライマル・スクリームに憧れてPale Saintsを始めた彼ら。その時の名残はデモカセットとコンピフレキシで一応聴くことができます。個人的にはプライマルのそれには似てないけど、これはこれでオリジナルな匂いがぷんぷんしてて好きですね。この路線を発展させてもよかったのになとちょっとだけ残念な気持ちも。まあどういう経緯かはわかりませんが「耽美的サウンドの代名詞」的な4ADと契約して、そこからのアルバムとシングルは今思い返してもすごかったなと思います。メインパーソンのイアン・マスターズ氏のチャイルドライクなボーカルが轟音ギターに乗っかるスタイルは新しく感じて、なにやら神々しく感じたのを覚えてます。同時期いわゆるシューゲイザー、ハッピーヴァレー、テムズヴァレーetc色々な呼ばれ方をしていて、シーンもあって雨後のタケノコのごとくいっぱいバンドがデビューしていましたが、他のバンドはどれも似たり寄ったりなサウンド(少なくても自分にとっては)で今となってはもはや曲なんかもう覚えちゃいない。当時の自分はこのシューゲイザー周辺の音はどれも同じに聴こえてろくすっぽ聴いちゃいないんだけどPale Saintsはよく聴いてました。ちなみにそんなシューゲイザーには疎い僕でもMy Bloody Valentineは当時も今もすげえなあと理解することができました。



上の写真の中心にいるチ〇ポみたいな頭、いや、マッシュルームカットにギョロ目の彼がイアン・マスターズ氏。彼が作り出す荘厳な音世界は今聴き返してみても圧巻です。それはこの"Sight Of You"を聴けばわかってもらえると思います。



そんな彼らの最高傑作だと個人的に思うのがこの"Half Life,Remembered"。ダンスミュージック的なアプローチでPale Saintsらしいシューゲイズサウンド+イマンマスターズ氏のボーカル、加えて映像の内容、カンペキすね。ビデオではなぜかみんなゲロを吐きまくるというある意味衝撃的なもの。吐瀉をプロモーションビデオに使うのは斬新だったぜ。

ここから先は超個人的な感想。バンドにはこの"Half Life,Remembered"から女性ボーカルが加入(Lushのオリジナルメンバーだった人)し、イアンマスターズ氏は脱退してしまう。そしてこの女性がフロントに立ちバンドは2nd,3rdとアルバムを出すが正直面白くもなんともないバンドになってしまった気がしてならないのです。僕は聴いてないし聴く気もない。むしろお前が来なけりゃあのPale Saintsは続いてたのに、と苦々しくさえ思います。(実際の内部の人間関係はわからないけどね!)

さて、脱退したイアンマスターズ氏ですが数々のプロジェクトを経て現在は大阪在住らしい。で、極めてローカルな活動を大阪近辺で元気に繰り広げてるとのこと。彼のHPを見たら現在でも音源をリリースしてたりもしていました。どういう経緯で日本にやってきて住み始めたのか興味あるところですが、とにもかくにも元気そうでなによりです。

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