Dorian Gray、おフランスのISA Labelというところから91年に唯一のアルバムを発表。中心メンバーはニコラス&オリヴァーくんのブリオン兄弟を中心とした構成。この兄弟はThe Dorian Gray解散後はYachinesを結成して、こちらは日本編集盤CDなんかも出てそこそこ日本でも人気があった模様。さらにYachinesを解散後はDiscoverを作り、アルバムを数枚リリース、以後はソロとして色んなプロジェクトに参加しつつ現在に至る…という流れです。
まず、Discogsでは名前がなぜかBrianとなってますがBrionです。ブライアンじゃなくって、ブリオン。まぁブライアンってのがおフランス読みではスペルも変わってブイヨン、じゃなくってブリオンになるっていう世界標準はあるんだったらそうかもしれないですが。ついでに言えばブリオンブラザーズもおフランス読みならばニコラ&オリヴィエ、になりますね。どっちでも話なんですけど。
次にISA Labelというのは90年代初頭に結構活発な活動をしていたレーベルでいくつかアルバムやらシングルやらをリリースしています。2015年現在ではそのサイトは廃墟のように存在はしているのですが残念ながら管理人もおらず、荒れ放題…当然問い合わせをしても返事は返ってきませんでした…。
Yachines、ヤシーヌ、と読むらしいですが、EtienneとかSuzanneとかのつづりで語尾に「ヌ」がつくのはわかるんですが、そうするとYachinesのつづりの最後の「s」がひっかかるんですよね…たぶん読み方は違うんじゃないかなと推測しています。これもどうでもいいことですね。
Dorian Grayというバンド名ですが、おそらくオスカー・ワイルドの小説を元につけられたバンド名かと思います。オールドファンにはおなじみThe King Of Luxembourg(Simon Fisher Turner)の曲名にまんまタイトルになってた曲があったりしたのてなんとなく、ドリアン・グレイという単語自体には聞き覚えがあるかも知れませんね。あと90年代にスエーデンでDorianていうインディーズのバンドがいたりしたけど、やっぱりワイルドの小説とかが好きだったのかな? ちなみに僕自身はオスカー・ワイルドとか読んだことないんで影響があろうがなかろうがどうでもいいです。仮にあったとしてもわかんないし。笑
さて、"Rain"と題されたアルバムは全8曲。一聴して思ったのはSeashellsとかThe Time Lodgersといったバンドが思い浮かびました。そう、北欧系の人たちですね。うまく説明できないんですが、空気のキレイな爽快!ギターポップてのは北欧系のバンドの専売特許的なところがあると勝手に思い込んでたんですが、おフランスにもそういう音を鳴らすバンドがいるのですね、と思いました。ははーん、だから日本でもそれなりに探す人がいるわけだね、と。ただ先に挙げたバンドと違うなと思ったのはオリバーくんのボーカルです。端正な声というわけではなくいい感じにフニャけたような歌い方でです。5曲目に"The Garden"という曲があるんですがこれがハイライトなのかな、クソネオアコ!で最高です。1曲目の
"The Way She Feels"もトップバッターとしては文句のない曲になっています。シングルカットされた"A Lonely Night"のようなスロー~ミドルな曲も配置していてバラエティに富んだ構成かと。また、ビートルズのジョージ・ハリソン作の"If I Needed Someone"のカバーも収録されてます。
こちらは7インチになります。アルバム未収録曲を含む2曲入り。言うまでもなく悪いわけがありません。おフランスのギターポップバンドってのはなかなか見つけるのが難しいと思うんですが、カセットレーベルも含め80年代末~90年代頭にかけて結構色んなのがいたみたいなんで、いつか制覇したいなと思います。よくよく考えればLollypops(Evergreen)もおフランスですしね!
Yachinesと聴き比べをしてみたんですが個人的にはYachinesの方がこなれているというかソフィスティケイトされてて小ぎれいな印象なのでそれはそれでいいのですが、よりラフな音づくりであるDorian Grayの方が僕的にはしっくりときました。
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