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2022年11月23日水曜日

The Brilliant Corners

 


思えばこのブログはインディーズ界でも一発屋とか一発当ててなくてもほじくりだしてバンドを紹介している気がする。そういう場合って、つまるところ1曲とか2曲とかを紹介すればほぼほぼ全キャリアを総括できるので楽っちゃ楽なのである。ところがここ数日というものの、気分はなんだかブリリアント・コーナーズなので彼らについて話したくなっている。だが困った。ご存知のように彼らはレイト80'sのUKインディーズバンドの中でも大物だ。彼らを語るとすんごく長くなる。それはめんどい。興味あるのは全キャリアの中での一時期なわけだから。ということで1983年から1993年までの約10年間のキャリアの内、好きな部分だけを語っていきたい。

セロニアス・モンクのジャズのアルバムタイトルをバンド名に引用したThe Brilliant Corners。初期の頃はサイコビリーみたいな音を鳴らしてたけど85年のアルバム"Growing Up Absurd",86年のアルバム"What's In A Word"と経るにつれ、徐々にゴリゴリなサウンドからポップなメロを採り入れていき、(シングルで言うと86年の"Fruit Machine"から)。そして88年の"Somebody Up There Likes Me"という名作が生まれた。


この時期の彼らの代表的な一曲がご存知87年リリースのシングル"Delilah Sands"。僕ら日本人が大好きなパパパなコーラスが特徴な曲。これね、ジャケも躍動感があって好きだったな。当時はこの12インチは高かったんだぞ。


ちなみに7インチはこの写真を拡大してなおかつモノクロにした写真で、買うならなんとしてもこの12インチを!と思ったものです。

この時期のバンドにはトランペットの奏者がサポートメンバー的に在籍していて、このメンバーの活躍でポップ路線に舵を切ったバンドにさらに華を添えたサウンドとなっていました。シリアスな曲調でありつつ、ラッパの音を添えて、ちょっととぼけた風味なメロだったりと、正直文句の付け所がないぜ的なカンペキな音でしたねえ。


86年の"What's In A Word"の冒頭を飾る"Laugh I Could Have Cried"。確かこのアルバムからトランペットが導入されたような気がする。このアルバムには他にもポップな"Brian Rix"やカッチョイイ"Sweet Brendan"なんかも収録されてます。


その"What's In A Word"のラストを飾る"Boy And The Cloud"。パパパな曲。そうね、やっぱりこのアルバムが転換点だったんだろうねえと聴きながら改めて思ふ。もともとシンガーのDavey氏の歌い方自体がちょっとユーモラスというか、そういうのを感じるんでサウンドとマッチしたのではなかろーかと。


そして88年の"Somebody Up There Likes Me"の冒頭を飾るアルバムタイトルにもなっている"Somebody Up There Likes Me"。このアルバムは名作だぞ。名曲がいっぱい。いないとは思うが未聴の人はぜひ聴いてほしいものです。


"Oh"自体は"Somebody Up There Likes Me"に収録されてるんだけど、2000年にVinyl Japanから出た"BBC Sessions"の方がテンポが早いんでそっちを。ちなみにこの"BBC Sessions"も、いいぞ。


アルバム"Somebody Up There Likes Me"のラストを飾る"With A Kiss"。ナナナな曲。

このアルバムの後に3枚リリースするんだけど、トランペット奏者が抜けたこともあって、意外と普通な音になってしまったので正直あんまり聴いてない。よって特に感想はない。バンド解散後はシンガーのDavey氏とChris氏でThe Experimental Pop Bandを結成。このバンド解散後はDavey氏はSpaceways,ソロ等を経て現在はKarenというユニットで活動中。 

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